Suppression of double printing by ATM二重印字防止
問題は、移行期間である。ATM 導入以前の通帳には磁気ストライプがない。取引内容を印刷すべきページと行の検出には、磁気ストライプに頼れない。新型用の通帳でも、旧型の端末で印字すると、磁気ストライプの情報と実際の印字行数が異なる。
既印刷行の上に二重印字すると前の取引の内容が消えるので、銀行としては絶対に許せない。既印刷行の次に空行があると、銀行の信用にかかわる。
したがって、通帳の型いかんに関わらず、最後の既印刷行を確実に検出する必要がある。 検討の結果、通帳の各行を光学的にスキャンして既印刷行をスキップし、最初に現れた空行に印刷するというのが結論だった。
この技術の開発を私が命じられたが、見事に失敗した。私の能力不足もあるが、お偉いさんの一言もかなり関係する。あるお偉いさんは顧客に向かって「端末のインクリボンは百万字まで使えます」と断言したらしい。
ATMでの通帳記入でどうやって最終行から印刷するのかという話。
たしかに少し疑問に思ってた。これ自体かなり昔の話なので最近ではどうなってるのかな?
感心するのは、技師というのは物理的なものもひっくるめて問題を解決する仕事だったんだなあ、ということ。
「未経験のOS/言語/ミドルウェアだから無理」
なんて言ったらぶん殴られそうだな。