駒形電産

Kaigi on Rails2026でまつもとさんが「USBもらったからOmarchy入れてみたよ」とおっしゃっていました。 普段からLinux Mintをつかってらっしゃるので障壁はぜんぜん無いとのこと。

OmarchyではIMEにHazkeyをつかわれてるとのことだったのでkarukanをおすすめさせていただきました。

togatoga/karukan: Japanese Input Method System for Linux, macOS, Neural Kana-Kanji Conversion Engine

hazkeyいいなとおもってPRさせてもらったりしたんだけど、8ヶ月ぐらいコミットが無いようなので開発が止まってるかも。

hazkey-serverのテストを現行プロトコルへ移植 by komagata · Pull Request #36 · 7ka-Hiira/hazkey

karukanは同じくニューラル変換とLive変換ができるし、開発も活発なのでおすすめですぞ!

このあたりの進捗について。

日本語入力のセットアップ

mozcのインストールと設定をメニューから一度に済ませるというPRを出してました。

#9634 Add one-step Japanese input setup

このPR自体はマージされず、10月15日にクローズされている。ただ、クローズ時のコメントを読むと、作業は別のPRに統合されていた。

統合先は、DHHの #14433 Unify input methods with installer keyboard selection。こちらは10月11日(日本時間)にマージ済みだ。

日本語だけでなく、韓国語や中国語の入力設定もまとめたもので、日本語については次のことができるようになっている。

  • インストール時にJISキーボード、またはUSキーボードでの日本語入力を選ぶ
  • インストール後に omarchy setup input mozc でMozcを追加する
  • メニューで入力方式を管理し、Super+I で切り替える

#14433の本文には、統合した作業として僕の #9634 が明記されている。元PRへのコメントでも「#14433がこのPRを統合した」と説明されているので、僕の作業が引き継がれたことは確認できる。

実装は複数言語で共通化されていて、僕の元コミットがそのままマージされた形ではない。Gitの共同著者情報に僕の名前は入っていないが、PRをたどれば元の作業との関係は分かる。

Voxtypeの日本語音声入力

もう一つは、音声入力した日本語が欠けたり、意図しないキー操作になったりする問題。

調べると、Voxtypeが認識した文章を wtype で一文字ずつ入力する経路に問題があった。長い日本語には種類の違う文字がたくさん含まれるので、短い入力では出なかった問題に当たりやすい。

そこで、不具合報告と貼り付け方式に変更するPRを出していた。

その後、Voxtype作者のPeter Jacksonさんが、Omarchy向けに #15490 Paste voxtype dictation instead of typing it を出してくれていた。

このPRは僕の #9641 と不具合報告を引用し、一文字ずつ入力する方式から、認識結果をまとめて貼り付ける方式に変更している。僕の案では Super+V を使っていたが、後続PRではターミナルでも使える Shift+Insert に変更され、既存ユーザー向けの移行処理も追加されている。

こちらはコミットに、

Co-authored-by: Masaki Komagata <16577+komagata@users.noreply.github.com>

と入れてくれている。これはうれしい。

#15490はまだ未マージなので、Omarchy全体への採用はこれから。ただ、僕が調べて提案した内容を、作者が引き継いで改善してくれているところまでは進んでいた。

i18n方式

UIの翻訳についても、DHHの #15326 Omarchy in 50 languages が10月14日にマージされ、50言語への対応が入った。ただ、ここは僕が提案していた方式とは違うものになった。

僕が提案していたのは、Qt標準の qsTr() と QTranslator を使う方式。翻訳ファイルにはQtのTS/QM形式を使い、複数形や翻訳コンテキストなどの処理をQtに任せたいと思っていた。その動作を確かめたのが #10051 Load Qt translations from an external QML module で、Quickshell本体に翻訳ファイルの読み込みを追加する Quickshell #1081 も出している。

今回のOmarchyでは、言語ごとの翻訳をJSONファイルに保存し、QML側では shell/Commons/I18n.qml、コマンド側では omarchy-i18n から読み込む方式が採用された。Qt標準の翻訳機能は使わず、翻訳の検索や英語へのフォールバック、複数形の選択をOmarchy側で扱う構成だ。

僕のPoCの #10051 は、翻訳機能が #15326 で入ったという理由でクローズされている。日本語入力の件とは違って、こちらは僕の実装が統合されたわけではない。Qt標準方式の提案は採用されず、別の方式で翻訳機能が入った、という状況。Quickshell側の #1081 はまだオープンで、今回のOmarchyの翻訳機能には使われていない。

Unify時のAuthorについて

いろんなPRを1つにUnifyしてPRを作ってる感じ。OSSの貢献がわからなくなってしまうので、これは元のAuthorをUnifyしたPRにも反映した方がいいとおもう。

元のPRのクローズもbotがやってる自動なのでちょっと仕組みをいじればできそう。すぐにそうなるかもですね。

日本語・多言語化関連の今後

おそらく今回のも含めて次のQuattro4.5RSで、Out of the Boxでの日本語体験は最低限の水準がクリアされたとおもう。次はWindowsやmacOSよりあきらかにいいよねって水準を目指したいですね。

たとえば、IMEをニューラル変換+ライブ翻訳のkarukanにするとか、日本語音声入力がデフォルトで完璧になるとか、Siriより賢い素敵なAI Assistant🤔がはいるとか。

Omarchy Tokyo Nightの全体集合写真

10月14日にOmarchy Tokyo Nightを開催しました。Omarchy Tokyo Meetup vol.2(実質3回目)の今回はOmarchy作者のDHHを迎えてのスペシャルな回。

その名も・・・Omarchy Meetup Tokyo Night!

DHHの発表

Omarchyの画面を見せながら発表するDHH

DHHの発表ではついさっきできたものも含めて実際の動いてる画面上でライブ感のあるプレゼンでした。ライブ過ぎて本物の契約書を使ってPDFアプリの紹介をしてたのが笑いました。

さらっと日本語を含めた50言語対応のPRをマージしたよって画面にだしてましたが、おいおいマジかよあとでしっかり見なきゃということでDHHの発表に関しては別エントリーを書こうと思います。

後方まで参加者が集まった会場の様子

会場は株式会社オプティムさんの本社の18階でした。バックが夜景でまさにTokyo Night!

発表

AI Voice Assistantを発表するkomagata

僕は「AI Voice Assistant」というタイトルでO.M.A.の話をしました。

AI Voice Assistant · komagata

みなさん発表ありがとうございました。 運営でコソコソ動いててちゃんとみれてなかった部分があったのであとでしっかり見直したい!下記に後ほどアップされるはずです。

Omarchy Tokyo Night - connpass

Try Omarchyの@Eduardoさんをブッキングできたのもとっても興奮しました。22歳で才能ありすぎだろ。

ドリンクアップ

会場で参加者同士が話す懇親会の様子

発表のあとは、会場でそのままドリンクアップでした。

懇親会の食事を用意している様子

アンドパットさんにビールスポンサーをしていただき、オプティムさんにはお米+様々な食べ物をスポンサーしていただきました。ありがとうございます!

僕は普段rubyやrails関係のイベントに行くことが多いんですが、omarchyというOSを介してPHPのLaravelコミュニティの方とからめたり、組み込み系コミュニティの常連の方やLinuxコミュニティの方々とはなせたりといった普段関わりが少なかったいろんな新しい技術コミュニティの人と関われたのも嬉しい収穫でした。

裏話

DHHがKagi on Railsで日本に来るときにアンドパットさんでomarchyイベントやろうという話は半年ぐらい前に@hsbtさんが企画された話でした。Kaigi on RailsついでにDHHにちょっと顔出してもらってomarchyの話ができて、僕もちょっと発表させていただくみたいな感じだったんですが、omarchyの盛り上がりやDHHのRailsWorld発言などで注目度が上がってきていました。

あくまでKaigi on Railsがメインなので邪魔にならないようにローカルのomarchyコミュニティ主導のイベントにした方がいいんじゃないか的な配慮をしていただいて今回のような形のイベントになった感じです。

感想

DHHがツイートしてくれたことでたくさんの海外出身のエンジニアの方も多数参加いただけましたが、相当なomarchyオタクでもTokyoでOmarchy Meetupが既に何度か開催されてるということを知らない人が多く、日本語のomarchy界隈と英語のomarchy界隈で情報の断絶があるなと思いました。omarchy tokyoの活動としてそういった壁をなくすようなイベントや取り組みをやっていきたいなと思いました。

今回はDHHがくるということでちょっと規模が大きくなり、さまざまな方にご協力いただき助けていただきました。まことにありがとうございます!

次回はOmarchy 4.5 RSリリース記念とかでやりたいですね!

追記

当日の発表はオプティムさんが録画してくださり、整理でき次第どこかで公開したいと考えています。

I created an AI assistant that fits the Omarchy aesthetic—ideally, at least in terms of appearance. Basically, it’s like Siri.

komagata/oma: A voice-powered Omarchy desktop assistant with a retro low-poly face, persistent memory, and OpenAI-powered desktop control.

Open it by saying “Hey, OH-mah” or pressing F8. Say something like “Bye-bye” or press F8 to close it.

You can change the language in the settings screen. The default is determined by the locale.

One clever feature is that it understands, at the hyprland level, which windows are where on the same screen and where the focus is.

Image from Gyazo

Since it loads the omarchy skill, it can perform various PC operations. It also has its own persistent memory.

Currently, since it uses GPT-Live, an OpenAI API key is required. As an alternative, I tried building it as a local AI by combining it with Pi, but the models that run on a PC of my spec haven’t yet reached a usable quality level, so I’m waiting for further improvements. Both STT (listening) and TTS (speaking) end up sounding a bit disappointing with a local LLM, so I’ve temporarily disabled them.

In terms of technical components,

  • GPT-Live
  • Omarchy Skill, OMA Skill
  • Connection to hyprland
  • Persistent memory
  • UI

Since the AI component and the features are independent, it’s easy to swap them out.

Installation

omarchy plugin add https://github.com/komagata/oma --enable

It’s nowhere near as cute as Grok Bot or dots, but my vision of AI visuals is stuck in the ’80s, so this is the look I went for. I’d love to see Omarchy make this kind of AI assistant the default.

If you’re an Omarchy user, please give it a try—I’d love to hear your feedback. It supports various languages, but I’ve only tested it in English and Japanese, so if you notice anything odd in your own language, please let me know.

10月14日にOmarchy Tokyo Nightを開催します。

Omarchy Tokyo Night - connpass

Kaigi on Rails 2026に合わせて来日するDHHも登壇します。

発表者枠として3名ありますので、我こそはOmarchy好きという方はぜひ発表をお願いします。

僕も日本語化関連かAIアシスタント関連について話す予定です。

浜松町の株式会社オプティム様のスペースで開催させていただき、株式会社アンドパット様には発表の後のドリンクアップでビールスポンサーになっていただいております。

日本のOmarchyコミュニティもみんなで盛り上がっていきたいですね。

僕の理想(おもに見た目)のAIアシスタントを作りました。Siriみたいなやつです。

komagata/oma: A voice-powered Omarchy desktop assistant with a retro low-poly face, persistent memory, and OpenAI-powered desktop control.

「ヘイ、オーマ」かF8で開きます。バイバイ的なことを言うか、F8で閉じます。

hyprlandレベルで同じ画面にどんなウィンドウがどこにあるか、フォーカスがどこにあるかを理解してるところがちょっと工夫したところです。

Image from Gyazo

omarchyのskillを読み込んでいるのでPCの操作が色々できます。また独自に永続メモリを持っています。

現状はGPT-Liveを使ってるのでOpenAIのAPIキーが必須です。代わりにローカルAIで揃えてみたんですが、僕のPC程度で動くモデルではまだ使えるクオリティには届かなかったので進化待ちって感じです。STT(リスニング)もTTS(スピーキング)もローカルLLMだとちょっと悲しい感じになっちゃうので一旦外しています。

技術的な構成要素としては、

  • GPT-Live
  • Omarchy Skill, OMA Skill
  • hyprlandとの接続
  • 永続メモリ(SQLite)
  • UI

という感じでAI部分と機能は独立しているので差し替えるのは容易です。

インストール

omarchy plugin add https://github.com/komagata/oma --enable

Grok Botとかdotsとかみたいな可愛さは皆無ですが、僕の考えるAIのビジュアルは80年代ぐらいで止まっているのでこういうイメージです。OmarchyにはこういうAIアシスタントをデフォルトにしてほしい。

Omarchyユーザーの方はぜひつかってみて、感想などいただけたら嬉しいです。

サブとして使うCotEditorの良さ - 駒形電産

macではCotEditorを極力シンプルな見た目にしてただのメモ帳のようにつかっていました。emacsのscratchpad的というか、メモを一旦書く場所って感じで、長文をポストするときにいったんCotEditorで書いて貼り付けるとか、リッチテキストの装飾を外すためにいったんCotEditorに貼り付けるとか、みなさんも何らかのエディターをそういう用途でつかってることがあるかもしれません。

Obsidianとか、コードエディターとかはリッチすぎて作文に集中できないので余計な機能はいらない。markdownもプレーンテキストで書けるから良いのに、何も対応させる必要はない。

LinuxではCotEditorがないので、GTK4とかでシンプルエディターを作ってみてましたが、いまいちシンプルさが無くて気に入るものができない。OmarchyデフォルトのOmawriterもフォントがデカすぎて変更できなかったり、Marginデカすぎたり気に入らない部分がいろいろ。最近はOmarchyプラグインをたくさんつくってたのでOmarchy Shell(QML)でつくってみたらCotEditor以上の僕にとっての理想のテキストエディターができました。

komagata/OmaText: A minimal text editor for Omarchy, with a normal window and no bar widget.

緑色のターミナル風エディタ

omarchy plugin add https://github.com/komagata/OmaText.git --enable

CotEditorで邪魔に思ってた閉じるボタンとかも全部消せて最高に気に入っています。

OmarchyにIRカメラをつないで、顔認証を使えるようにした。

日本で入手性が高めで確実に動いたという製品を共有したかったので書いておきます。

IRカメラ

まず用意するのはIR(赤外線)カメラ。今回のように赤外線を使って認証するには普通のWebカメラだけでは足りない。 (普通のWebカメラでもできるけど、IR対応じゃないとただの顔写真とかでも突破できちゃうので危険過ぎる。)

選ぶときの目印になるのがWindows Helloの顔認証対応。ただし、Windows Hello対応ならLinuxでも必ず動くというわけではない。買う側としては、そこが悩ましい。

動いた機種

Lenovoパフォーマンス FHD Webカメラの商品写真とIRセンサーの仕様

画像出典:Lenovo製品資料

僕が使ったのはLenovoのパフォーマンス FHD Webカメラ。Omarchyにつないで、実際に顔認証できた。

PC上ではLenovo Performance Cameraという名前で認識される。メーカーの仕様書にもIRセンサー搭載と書かれている。

少なくとも僕の環境では動いたので、Omarchy用にどれを買えばいいか迷っている人の参考になれば。

設定

顔認証のソフトウェアにはhowdy-nextを使っている。僕の環境に入っているのは3.4.0。

接続中のLenovoカメラ、howdy-nextのバージョン、PAM設定を確認した端末画面

僕の環境で、カメラの認識と顔認証の設定を確認した画面。

大まかな流れは、howdy-nextをインストールして、使うIRカメラを指定し、自分の顔を登録する。その後、ロック解除などの認証に組み込む。

設定ファイルを開くコマンドはこちら。

sudo howdy config

ここで使用するカメラのデバイスを指定する。カメラによっては通常の映像用とIR用が別々に見えるので、IR側を選ぶ。

顔を登録するには、

sudo howdy add

カメラの動作を確認するには、

sudo howdy test

最後に、Linuxの認証の仕組みであるPAMにpam_howdy.soを組み込む。僕の環境ではOmarchyのロック解除やsudoの認証設定に追加している。設定先は使っている環境によって違うので、パスワード認証も残したまま設定する。

カメラ選びで迷ったけど、ひとまず日本で買える機種で動作実績ができた。Omarchyで顔認証を試したい人は、このカメラを候補にしてみてほしい。(omarchyじゃなくてもlinux一般で動くと思います)

10月14日に@hsbtさん発案のOmarchy Tokyo Meetup vol.2を計画しています。

そして、なんとOmarchy作者の@dhhも来てくれる予定です!

しかし、会場がまだきまっておりません。80人ぐらい?を予定しているのですが、会場を提供してくださる方・会社様がいらっしゃいましたら、Xの@komagataまでご連絡いただければひっじょうにありがたいです!

@hsbtさんのアンドパット様がドリンクスポンサーをしてくださる予定なので、もし会場提供いただけたらダブルスポンサーという感じでできたらありがたいな〜と思っております。

「貸してくれそうなとこ知ってるよ」という情報や「話つなごうか?」といったお話ももしあれば大歓迎です!

9月22日更新: 株式会社オプティムさんに連絡いただいて会場をお借りできることになりました。ご連絡いただいたみなさま、大変ありがとうございました!

キーキャップって形状とか横幅とか自分のキーボードに合うセットを買うのってなかなか難しいんだけど、色やフォントなどカスタムしたうえでキーキャップを買えるYUZU Custom Keycapsのサービスを使って、愛用のRainy75用に大好きなDMG-01(初代ゲームボーイ)風のキーキャップを作って買ってみた。

既存のさまざまなキーボードからテンプレートを選んでつくれる。Rainy75もそのテンプレがあるのでばっちりフィットするサイズのキーキャップセットを作れます。

定番の75%キーボードのRainy75を買った - 駒形電産

元のキーキャップはこれ。

今回作ったのがこれ。

Image from Gyazo

ゲーム機とコントローラーにマッチしてていい。

文字を黒にして、グレーのキーにしたらファミリーベーシック風になってそれもまたいいかも。

注意点

購入した数日後に「こんな感じでできたけどOKかな?」っていう写真付きのメールがくるので、サイト上からOK処理をかならずしてください。それにOKするまで何ヶ月でも郵送はされません。僕も2ヶ月ぐらいこないから流石に遅すぎない?とおもってしらべたらその状態で止まってた。