フィヨルドブートキャンプの「自分で考えたWebサービスを作る」のカリキュラムでいつも言ってることまとめ。
「作ってみました」と「リリースしました」は違う
「作ってみました」と言うつもりで作ったWebサービスと「リリースしました」と言うつもりで作ったWebサービスは大きく違います。
「作ってみました」はお試し・実験のような意味合いで、自分の実力イコールではないことになります。下記のようないろいろな言い訳のできる余地がある言い方です。
- 技術の実験なのでデザインは本気ではない。
- 自分以外の誰かに使ってもらおうとは思ってない。
- ターゲットは考えてない。
- マネタイズは考えてない。
- 本気で作ってない。
それに対して「リリースしました」は下記のように色々と突っ込まれることが予想されるので、それに対して「現時点での全力である」と言えるように作ることになります。
- 「使いづらいんじゃない?」
- 「デザインがダサいんじゃない?」
- 「コンセプトが悪いんじゃない?」
- 「名前(サービス名)がダサいんじゃない?」
- 「誰が使うの?」
- 「これがあなたの作品?」
Webサービスはネットにアクセスできる誰もが1タップで見れるので、業界人だけが見るわけじゃありません。かなりの確率でSNS経由で学生時代の友達や家族も見ます。そう言った視線を想定して全力で作ったモノと「作ってみた」モノはとてつもなく違います。
マンガでいえば「大学ノートに鉛筆で書いたマンガ」と「漫画原稿用紙にペン入れしてトーンを貼った18ページのマンガ」ぐらい違います。
逆に言えば「リリースした」人はそれだけやりきった人なのですごいです。
業界人の見方
Webサービスを作ったことがある人の目も「作ってみた」ことがある人と「リリースした」ことがある人では違います。経験者はその二つがどれだけ違うか分かっているので、「作ってみました」ではなく「リリースしました」と言い切っている人に対する態度は非常に優しいです。
「リリースした」だけで内容よりまず先に「すごい」「おめでとう」です。内容に対する意見はその後です。
就職面接での面接官の見方も違います。「リリースした」人は作り上げる技術だけでなく、サービスのコンセプトやデザイン、UIなどとことん考えたことがある人であると期待できます。
実際に業務でWebサービスを作る時にはそれぞれの専門職の人と協力しながら作りますが、その時にも自分なりに考えて、大変さを分かっていることは生きるはずです。